2020年、フルートの会 Klang 第15回発表会 終了しました。
今年は、ピアノ伴奏なし、1本のフルートで音楽を紡ぎ、日頃の練習の成果を持ち寄って、
花束を編むような会にしようという思いがありました。
たった1本のフルートで音楽を奏でるというのは、とても勇気のいることですよね。
和音の把握、テンポの調整、呼吸、間の取り方…すべて吹き手に任されてしまうのです。
そのことを承知しながら、1本1本の花たちは凛としてステージに立ち、実りある時間をリレーして下さいました。
かえって自然な呼吸をされていたのは、新鮮な驚きでした。
言うまでもなく、今年はコロナの出現によって、私たちを取り巻く社会(学校・職場)は大
きな緊張を余儀なくされ、大なり小なり混乱もあったことと思います。
ただ、そのような状況の中で「変わらなかったもの」「手放さなかったもの」がありました。
自分の中に蓄えたこと、自分自身を育て培ったもの。
目には見えなくても、私は、各々の生徒さんの中に、たくさんの美しい瞬間を目撃した
「証人」のような気がしています。
たくさんの美しく豊かな瞬間が生まれ、喜びがありました。
コロナがいつ終息するのか分からない平坦な日常が続く中、それは本当に美しいものに感じられました。
人として様々な選択がある中で、教室の皆さんの豊かな心のありように、
私自身大きく励まされていることに、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
ご家族を含め、ご心配な気持ちもあったかもしれない中、
この会を実際に催すことが出来たことを、シューベルトホールのオーナー高橋さん、
出演者のご家族、会に足を運んで下さった新しい生徒さんも含めて、
皆様にお礼を申し上げたく思います。
さすが YAMAHA 仕込み!
皆さんを優しく送り出し、臨機応変な気配りをして下さって、あうんの呼吸を交わせる得難いお方です。
また、今年の発表会の記念品は、愛知県芸出身の高橋知世さんにデザインをお願いしました。
「おつかれさま」の意味を込めた、ちょっとしたものですが、2人で楽しんで作りました。
ご笑納いただければ幸いです。