今日は、岐阜県が誇るサラマンカホールで行われた、上野星矢 フルートコンサートへ。
ワンコインの枠で企画された、画期的なコンサートでした。
生徒さんにも大勢お会いすることができました。
会場はかなりいっぱいで、お子さん連れも多かったです。
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Twitter より拝借 |
上野 聖矢 - フルート
内門 卓也 - ピアノ
【プログラム】
♪ シリンクス / ドビュッシー
♪ ≪デジタルバード組曲≫より ”鳥恐怖症” ”夕暮れの鳥” ”鳥回路” / 吉松隆
♪ ヴォカリーズ (e-moll) / ラフマニノフ
♪ リノスの歌 / ジョリヴェ
♪ サイレント・イブ / 辛島美登里
♪ 海を見ていた午後 / 松任谷由実
♪ 後悔と決断 / G.ショッカー
~アンコール~
♪ I love You / 尾崎豊
♪ 春よ、来い / 松任谷由実 ~岐阜御嶽山噴火の被害に寄せて
第1曲目のシリンクスでは、後ろの方で子供が泣いたりしていて少し気になりましたが、上野さんの力でしょうか、音楽の力でしょうか、すぐに「泣く子も黙る」、(…でも心地よい)空気に包まれていきました。
上野さんの音色(の密度)は色彩的で、特に濃淡を使い分けていると感じます。響きのど真ん中を逸らしてでも、音色に変化を与えていると感じること、しばしば。
その点を、通奏低音を基軸とするドイツ的な音色というより、フランス的だな…と感じたのですが、皆さんはどうだったでしょうか?
何より上野さんは、
呼吸(の吐き方)そのものが音楽的であり、いわゆる歌もの(ヴォカリーズやリノスの一部分、ポップス)は
ハートと直結した説得力があります。彼の素晴らしい持ち味だと思います。
今日は、曲の合間にトークがありました。
上野さんの声ー低音の柔らかい
話し声は、「すでに」身体に響いていましたね。
一方で、リノスやショッカーにあった技巧的な速いパッセージは、(例によって)速すぎて、本来の音型を見失ってしまうことがあります。
以前、
ダヴィデ・フォルミザーノというフルーティストの演奏を何度も間近で聴きましたが、彼の場合はどんなに技巧的で素早いパッセージも、一音一音が艶やかで、
常に「歌」を含んでいるのです。
フォルミザーノ氏は、元ミラノ・スカラ座の首席奏者だったので、いつも極上の歌手を聴いていたのでしょう。フルーティストでありながら、彼も濃密な「ベル・カント(=よく歌う)」奏者だと思います。
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コソ撮り |
話は飛びましたが、上野さんがワンステージに込める思いの強さや、誠実な態度というものを、いつも好ましく思っています。
この地域に影響はありませんでしたが、岐阜の御嶽山の噴火に思いを寄せ、音楽を通じ「祈って」下さいました。
リノスやショッカーは、Liveで聴くとやはりドキドキします。内門さんとのアンサンブルも、以前より進化しているように感じています。
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アンコール相談中 |
音楽の感じ方は、皆各々自由。皆さんにはどのように響いたか、ぜひお聞かせください!特に『リノスの歌』など、皆さんにはどんな風に聴こえているのか、お子さんは何を感じたのか等、とても興味深いです。
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