2017年2月25日土曜日

H-G シュマイザー氏 マスタークラス

昨日は、名古屋のムラマツ楽器さんで、ハンス=ゲオルグ シュマイザーのレッスン通訳でした。

シュマイザー先生は、ヨーロッパで最難関の音大の一つ、ウィーン音大フルート科の教授であり、日本にも毎年のように来日する、ウィーン・フォルクスオパーの奏者でもあります。(口のお怪我をされてから、首席からは退かれました。)

シュマイザー先生とは、これまでに少なくとも5回ほどご一緒させて頂いています。

レッスン通訳の仕事は、集中力が勝負!
私の場合「眼で凝視して聴く」クセ?があって、レッスン後視神経はパンパン。
その後の飲み会も、ほとんどシゴトですしね… (-_-)

それはさておき…

このようなレッスン通訳のお仕事を通じ、一線の奏者や教授の方々から得ることはとても多く、自分がレッスンする上で豊かな栄養になっています。

Prof. Hans=Georg Schmeiser

シュマイザー先生ご自身が仰っておられましたが、先生は数年前唇にお怪我をされたので、以前吹いておられたような音色は得られなくなりました。

しかしレッスンを共にさせて頂きながら、『生徒を育てることにおいて』、やはり世界の一線におられる方だと実感しました。

生徒の(肉体的・精神的・音楽的)性質を見抜き、徹底した基礎、土台作りをするのが大得意。

クセのない自然な身体は豊かな土壌となり、表現に必要なテクニックや音色という枝葉を最短で育み、音楽という多彩な花を咲かせます。

そういう道筋が、シュマイザー先生のレッスンには明確に見えるのです。


先生のレッスンで特に勉強になるのが、J.S. バッハのソナタ全般や、モーツァルトのコンチェルト。
おそらく日本の学生さん達があまり得意としない、オーソドックスなレパートリー…です。

先生のお母様はチェンバロ奏者だったそうで、大指揮者ニコラス・アーノンクールとは幼なじみでもあったそうです。
アーノンクールと言えば、ピリオド奏法を推進してきた立役者。

ニコラス アーノンクール

シュマイザー先生が子供の頃、彼のおうちにアーノンクールやグスタフ・レオンハルトなどが集い、音楽をしていたというのです。

先生は、子供ながらピリオド奏法のハシリの時代を、肌で感じながら育ったと言えましょう。

ですから、先生のレッスンで、バッハやモーツァルトが大変「趣味良く」仕上がるのは、
そんな背景があったのだと、大いに納得したのです。


学生の皆さん!
レッスンを始めたばかりのお若い先生方!

機会があればぜひ、シュマイザー先生のレッスンを受けてみて下さい。
1回では汲みきれないかもしれないので、どうぞ繰り返しその経験をされることをお勧めいたします。

もちろん、私の教室の生徒さん方にも、できるだけお伝えしていかなきゃなぁと考えています♪

2017年2月23日木曜日

グリンカ / 別れのノクチュルヌ

生徒のTさんから、素敵な曲を教えて頂きました。

グリンカという作曲家の「別れのノクチュルヌ」


お聴きの通り、オリジナルはピアノソロの曲ですが、フルート(+piano伴奏)用にアレンジされた楽譜が出版されています。

長く手元にあった楽譜なのに、知らずに見過ごしていた曲でした。(Tさん、ありがとう)

新しい曲との出会いは…それが自分にとって特別な気持ちを搔き立てる曲であるなら、なお嬉しいものです。

お耳に留めて頂ける方がいらっしゃるかもしれない…と思い、ここにシェアします。

もう一つ、同じ曲ですが…
個人的に今最も心酔するピアニストの1人、ダニール・トリフォノフ 8歳の時の演奏。↓↓↓



自然な歌心や音楽に対する詩情というものが、すでにこの8歳の少年には宿っていたんですね。

2月ももう終わり。
陽の光はだんだん明るく、温かくなってきました。
もうすぐ春♪です。


【関連記事】(※トリフォの演奏リンク、あります)

ダニール トリフォノフ 2014 神戸
http://klangjapan467.blogspot.jp/2014/10/2014.html

トリフォノフのリサイタルへ
http://klangjapan467.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html