2016年3月24日木曜日

『草の風』 ~馬頭琴コンサート終了

去る3月22日、満月になろうかという春の宵に
イワノビン・アマルトヴシンさんによる、馬頭琴コンサート 『草の風』 を催しました。

「成功裏に終了しました」などというと、SNSの常套句なんだろうけど、
しずしずと沁み渡るようなその時間は、ここに報告するまでもなく、そこにいた方が感じて下されば十分だという気がしています。

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コンサートに先がけて、レモンバームのハーブウォーターで、モンゴルの草原の香りを、演出。
モニターには、モンゴルの風景が映し出されました。

冒頭、モンゴルの国についてお話しがあった後、

馬頭琴の独奏3曲(ヘルレン河の流れ、天女、ラクダの物語)、

「スーフの白い馬」 朗読、馬頭琴による「優駿」

日本の唱歌4曲

という構成でした。

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後半、私は電子ピアノで伴奏を、生徒さん方はフルートで共演させて頂きました。


アマルさんとの音楽は、ゆったりとして、時間がストレッチされるような感覚でした。
弓をたっぷりと使って、草原の大地を想わせるような、のびやかさ。

そして「本当の静寂」を肌で知っている人の、
何とも言えない「間」や、「無」を迎える繊細な曲の終息。


文明の中で萎縮し、時間に追われて生きる私たち日本人の感覚とは、大きく異なっている気がします。

現代の一般的な日本人は、刺激的でスピーディーなものを好む…と、私は日々感じているのだけど、
アマルさんの音楽は、その対極にありながら、私たちの心にしずしずと沁み渡っていくようでした。


急きょ決まった即席の会でしたが、自坊御堂でのコンサートは盛況だったと申し上げて良いと思います。

ご来場いただいた皆さん、ご参加下さった皆さん、この会を実現して下さったYさん、それからアマルさん、

ありがとうございました。


≪イワノビン アマルトヴシン氏≫

最も美しい音色を持つと定評の馬頭琴奏者。モンゴルの国民的音楽家、エルフマンライ氏が馬頭琴の普及を目的に結成した『アジナイホール』の元メンバー。

奈良・法隆寺でのコンサート、NHKみんなのうた「心の海」、元ちとせの「ハイヌミカゼ」、ヨーヨ・マ プロデュースの「シルクロード プロジェクト」等に参加。2000年モンゴル国文化功労章受章。


【関連記事】

『草の風』コンサート ~馬頭琴の調べ~
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春のイベント
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フルート教室のご案内
http://klangjapan467.blogspot.jp/p/blog-page.html

4 件のコメント:

  1. コンサートのご案内どうもありがとうございました☆ 
    今までの馬頭琴のイメージとは一味違う繊細な響きで、とても新鮮な印象でした。
    ピアノとのデュオを聴いたのも初めてでしたが、民族楽器という枠を超えて新しい音楽を感じる事ができました♫ K.T.

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    1. ご来場&コメント、ありがとうございました♪
      民族楽器としてのサウンド、ピアノと共に五線譜にのっかったサウンド、どちらも魅力がありましたね。なんにせよ心地よかったです。
      色々とお世話になりました☆ 重ねてお礼を申し上げます。

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  2. アマルさんの持っている表現力に心打たれ、その場、空間に自分も一緒にいられて、至福のときを過ごすことができました。
    Yさんの解説に出てきた、ンゴルの土葬習慣が、フレティのお話とおんなじだと思ったり、Fさんのスーホの白い馬の朗読で、楽器としてよみがえった白い馬にこれまた命の循環を感じたり。
    ふだん入ったことがないお寺の本堂という空間での、演奏、お話、みんなで歌った、満月の夜のひと時は、今思い出すだけで心温まります。アマルさん、先生、Yさん、ご尽力くださったかたがた、ありがとうございました。
    出かけていってよかった!! H.A

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    1. 示唆に富むコメントをありがとうございます。自分も自然の循環の一部だと自覚し、命なき後もそこへ還っていけると思えたら、どんなに素晴らしいでしょう。そう思うと、(価値ある)音楽の寿命は永遠なんですね (^^ゞ
      アマルさんの音楽や人格だけでなく、そこに集った方々の空気感、御堂という空間、満月…そのどれもがかみ合った、特別な晩だったと、今なお思うのです。

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