先ほど外を少し歩いてきたら、昨夜の雨水を含んだ土や緑の、この季節特有の香りがしました。
何かの花が-例によって何なのか分からないのですが-とりわけ芳しく、とても気分が良いです。
ググってみたら、「ミカンの花」のようでした。
ネットから拝借 |
さて、昨日の朝報道にも出ましたが、かねてからこちらのブログでも話題にしている、ベルリンフィルの次期首席指揮者兼、音楽監督の指名選挙について。乗りかかった船なので、続きを書いておきます。
去る5月11日、選挙権を持つ団員123名による、11時間もの話し合いが行われ、
結局のところ「結論出ず」と発表されましたね。
【朝日新聞】
http://digital.asahi.com/articles/ASH5D1V1ZH5DUHBI002.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH5D1V1ZH5DUHBI002
4日ほど前に、マリス・ヤンソンスが2021年までバイエルン放送響との契約を延長したニュースがあったので、事実上の辞退だと言われています。
ちなみに、1989年にアバドが選出された時は6時間、1999年のラトルはそれよりも早く決まったそうです。
今から3~(少なくとも)6年後に向けて、油のノった50~60代の指揮者というのが、なかなか難しそうです。
…先日ベルリンの友人と話した時、彼女は率直に「ラトルはちょっとね…」と言うのです。彼女自身ピアニストであり、元ダンはこのオケのVn弾き。
Sir Simon Rattle |
振り返るに、ラトルの時代にオーケストラの団員が若返り、そして多国籍化しました。加えて、ラトルがドイツ音楽に積極的に取り組んだイメージは、あまりありません。
ラトル+ベルリンフィルのサウンドは、憎らしいほどソツが無く、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、R.シュトラウスなど、本当にカッコ良い。
一方で、ドイツ的なサウンドの継承っていうのは、どうなっているんだろう?とも思います。重厚で温かみのある、時代を紡いできた音は…?
一昨年ライプツィヒで聴いた、シャイー+ケヴァントのブラームス。テンポが速くて、あまりに軽やかで。ケヴァントに期待している重厚で落ち着いたサウンドは、あまり聴こえてこず…。
オーケストラのサウンドって、かつては「国柄」や「土地柄」を色濃く含んでいたと思うのだけど、近年のグローバル化で、だんだんとそのサウンドが平均化の方向に向かっているようにも感じます。
なにしろ、現在ベルリン市に住む全人口の28パーセントは、外国籍。もっともドイツらしくない街だと言っても良い。元々そういう環境にあるオケなのですね、ベルリンフィルは。
話が逸れましたが、ラトルの時代をネガティブに思う気持ちは、毛頭ありません。素敵な演奏、いっぱい聴けた感謝しかない♪
ラトル後の振り幅がどうなるか、というお話です。
ところで…
候補者として名が挙がっている指揮者たちへの地元紙の冗談が…(^^ゞ
○アンドリス・ネルソンスの携帯電話は充電切れであろう。 (ネルソンスは自分自身経験不足だと公言しているため、指名されないか怖気づいている、の意)
○ジェットセッター(=常に世界を飛び回っている人のこと)、ゲルギエフは飛行機の移動中であるから、電話に出られない。
それに対して
○ティーレマンは10台の携帯電話を準備して、いつでも Ja! (=Yes!) の返事が出来るよう、万全の準備を期している。
ティーレマン…ヤル気満々なのかー!ま、そやわな。^m^
(あ、実話じゃないですよ。)
結局のところ、これから最長1年をメドに話し合いが続行されるそうですが、果たして Happy Marriage となるのでしょうか!? 「白い煙」はいつ出るのでしょうか?!
【資料】
ベルリナーモルゲンポスト紙 (独)
http://mobil.morgenpost.de/kultur/berlin-kultur/article140808582/Berliner-Philharmoniker-vertagen-Entscheidung-um-ein-Jahr.html
ベルリンフィル・プレス発表
http://www.berliner-philharmoniker.de/titelgeschichten/2014-2015/wahl-2015/ (独)
http://www.berliner-philharmoniker.de/en/titelgeschichten/2014-2015/ballot-2015-05/ (英)
【関連記事】
サイモン・ラトルの後継予想! http://klangjapan467.blogspot.jp/2015/04/blog-post_14.html
サイモン・ラトルの後継予想 ② http://klangjapan467.blogspot.jp/2015/04/blog-post_27.html
ブラウ & パユ 対談 http://klangjapan467.blogspot.jp/2015/02/blog-post.html
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