2014年9月11日木曜日

発表会に出るということ

発表会に出演することに、大きなためらいを覚える人もいるでしょう。

レッスンだけで充分だという人、緊張(プレッシャー)というストレスを回避したい人、前にうまくいかなかったトラウマがある人…。色々ありますよね。

レッスン中にも繰り返しお伝えしていますが、発表会は品評会ではありませんから、誰かと比べる必要はありませんよ。

ただいつもよりじっくり「自分と向き合う」チャンスなのです。他の方が、どんな曲をどんな風に吹いているんだろう、という「出会い」のきっかけなのです。

今回出演された生徒さんは、皆準備の段階で、身体の使い方を含めた音作りや、技術的・音楽的な要素など、具体的によく取り組みました。

普段のレッスンの中ではなかなかやりきれないけれど、これらの生徒さんは、明らかに練習や仕上げの密度を詰めてこられます。そのようなレッスンは刺激に満ちています。つまり、発表会は普段の自分を少しだけストレッチする、そういう機会なのです。

初級の方にはハードルが高すぎる!とお感じになるかもしれません。独奏でなくても良いので、アンサンブル演奏に加わる、又は聴きに足を運ぶだけでも、新しい視点が見つかるはずです。

どうしても事情が合わなかった人や、持病が…、という人もいます。個々の事情ですから、理解はしています。ただ私は指導者として、個別の事情は汲み取るにしても、発表会に参加する有意義な点も、きちんと表明しておきたいと思います!



日本は、世界に類を見ないほど勤勉な国だと思いますが、同時にストレス大国だとも思います。だからなのか、世の中 instant で  easy になっていると思いませんか?チョチョっとやって、パパッと出すみたいな。ファスト・フード、ファスト・ファッション全盛。…栄養になるのかな?着崩れしないのかな?(もちろん、時にはお世話になることもありますが、最良の選択とは思いません。)

楽器の習得って、インスタントにはいかないのです。だから今までの自分が少しでもプラスに転じたと感じられた時、そこに深い喜びがあるのだと思います。音楽を作っていく愉しみ、自分を作っていく悦びとは、つまりそういうことなんじゃないでしょうか。



…近所のパチンコ屋さん、大繁盛してますけど。


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