会場は、大垣市スイトピアセンター音楽堂。
俗世の刺激に慣れきった耳には、始まりの第一音があまりに繊細でした。演奏会では当たり前の行為ですが、この音量だと更に耳を研ぎ澄ます必要があり、注意力を喚起されます。
誠実で抒情的な、女性らしい演奏でした。素晴らしかったです。描写の多様さは、ヴァイオリンなら弓でするように、彼女の右手がもっと自由に羽ばたく時が来るように感じました。
それにしても、今日はお客さんのスジがいつもと違いまして。男性が5割...強。葵姫さんが美しいこともありますが、クラシックギターの裾野って、とても広いようでした。
【プログラム】
D.スカルラッティ:ソナタK32、K178、K14
F.ソル:魔笛の主題による変奏曲 作品9
A.バリオス:フリア・フロリーダ、ワルツ第3番、大聖堂、最後のトレモロ
タレガ:アルハンブラの想い出
H.ヴィラ=ロボス:5つのプレリュードより 第2番、ショーロス 第1番、12の練習曲集より 第12番
E.ジスモンチ:水とワイン、パリアソA.ヒナステラ:ギター・ソナタ 作品47 (←猫パンチ奏法あり)
Youtubeに、私の好きなバリオスの『最後のトレモロ』がありましたので、貼っておきます。
クラシックギターは、ドイツで武満徹について卒論(今思い返せば、語学の壁と締め切りに追われ、支離滅裂だった…)を書いていた時、彼の素敵なギター曲に出会ったのがきっかけ。いわゆるタケミツサウンドと水墨画の余白のような緊張感に惹かれました。
入門編でオススメなのが、『ギターのための12の歌』。ビートルズや日本の唱歌など、聴きやすい曲が秀逸な編曲で親しまれています。その中の 「ミッシェル」が 私は好きです。
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