2019年12月7日土曜日

ユルンヤコブ ティム氏 コンサート 終演

昨年のクリスマスに亡くなった、ピアニスト 河村義子先生を偲ぶコンサート、
無事終演致しました。

小雨の降るふるえるような寒さの中、足を運んで下さった生徒さん方、友人、
そして夜道を迷いながら会場に辿り着いてくれた母にも
先ずは心から「ありがとう」とお伝えしたいです。

河村先生とご縁のあった方々や、必ずしもそうでないお客様も
故人を偲ぶにふさわしい、温かな空気を作って下さっていました。


他の出演者の方も、
「先生はこう弾いていたよね」「こういうメモ書きがあったよ」
なんて言いながら準備を重ねたようです。

そして…

ティムさんのチェロの音色は、
最終演目のブラームスに向けて、どんどん深まっていきました。

ティムさんの音楽家としての存在感はとてつもなく大きく、それでいてもの静かで、
音を重ねていると心が安らぎ、緊張は大きな喜びに変わっていきました。

目の前に立ち上がる音楽の瞬間、瞬間…。
今はまだ忘れがたいです。


ティムさんのチェロは、300年前のイタリアの楽器だとか🎻
きっと、ドイツの音楽史を紡いできた楽器。

そして今回のプログラムにも散りばめられた
喪失の哀しみ、なぐさめ、寄り添い、祈り、希望、喜び…。
そういった「音楽そのもの」というべき様を
たくさんたくさん奏でてきた楽器なのだろうと思います。

前の記事にも書きましたが、ティムさんと共演させて頂くにあたり、
質量ともに納得のいく練習ができたことが、メンタルの支えになりました。
単にフルートを練習する以外にも、補えることがたくさんあって
今後生徒さんにもお伝えできるのでは、と思います。

それにしても、ティムさんの過去の共演者のお名前がすご過ぎた!
ニコレにブラウ、ツェラー…もちろん、ケヴァントにはジャコーがいますしね。
そんな横っちょのお話しも、楽しかったです。

2019年12月3日火曜日

いよいよ明日

いよいよ本番目前👀✨です。

様々な方向から、良いと思ったことはなんでも取り入れて
最善の準備をしてきました。

緊張しぃってことは、自分で一番よく分かってて
この数日、お腹に蝶🦋がいる(というドイツ語の表現があります)みたいな
ソワソワした感じがありましたが…

ティムさん🎻をお迎えし、実際に音を合わせてみたら
ただただ嬉しくて、

「あ〜アンサンブル、心底楽しい!!✨」と思えました。

ティムさんを見ていると
経験の蓄積というものは、相手をも穏やかにし、
その相手にも力を発揮させてもらえる肥沃な土壌を提供してくれるんだ、と感じます。

いらして下さる方、応援の気持ちを本当にありがとうございます。

そこにしか生まれ得ない、新鮮かつ「目の醒めるような」音楽をお届けしたいです。

いらっしゃれない方、3月2日(月)にもドイツの方と室内楽をやらせて頂くことになりましたので、ぜひ一度観にいらして下さい。

2019年11月26日火曜日

スウェーデン放送合唱団 / 2019 名古屋

秋もたけなわ。
とはいえ、本番を控えこの良い季節を楽しむ余裕はなかなかないけれど

1つ、コンサートに行けました。

スウェーデン放送合唱団×広上淳一×京響
フォーレ / モーツァルト レクイエム @ 愛知芸文 

肩の力が抜ける気がしました。
出かけて良かった。

~スウェーデン放送合唱団~

ベルリンに住んでいた時に、アバド×ベルリンフィルと何度か共演しているのを聴いて、
この合唱団の素晴らしさを知り、
学生時代合唱をやっていた父は、合唱の神様と呼ばれたエリック・エリクソンの時代から知ってはいたらしく、2人で出かけました。

4パート32人。
32人の個「声」が水彩画のように溶け合うようで、フォーレにぴったり。

温かい水蒸気をふわっと集めたような、フォーレ(レクイエム)のあの第一声に
真摯な祈りの空気が立ち昇り、
思わず息を呑み周囲を見渡してしまいました。
凡庸な感性では生み出すことのできない、デリカシーの極みのような響き。

透明なハーモニー、たくさんの空気を含んだ柔らかな声のブレンド。
そのことが死者を悼み、そのために祈り、神の世界を賛美するこの楽曲に真実味を与えていました。


プログラムノーツより


マエストロ広上の解釈は、まさに上記のごとく。
抑制的かつ静謐な響き。だからこそ浮かび上がった死生観。
ああいう音色を出せる合唱団だから、
「死を静かに受容する」という世界観が体現されたのだろう。

また、広上氏がこの合唱団のもつ稀有な響きと
オケのサウンドを撹拌(かくはん)するかのように、
空中を掻き回すようにしていた指揮も、興味深かった。

混じり合うこと、そして一体を成し、空気を揺るがすこと。

+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:+†+:;;;:

フォーレの方はノンビブラートで発声していたけれど、
メンバーだって良いお歳であろうに、あれだけ声の透明度を保っていられることにも驚く。

…話しはまったく変わりますが
この合唱団の女性の衣装が洗練されてて、とてもステキだった👗

グレーの柔らかいローブのような羽織(軽いシルクで裾の長いカーディガン風)に、
黒やトーンの違うグレーのドレスを合わせていて、上品だった。


マネージメント会社のHPより


それにしても「彼方の世界」の音楽だったなぁ…。

しかし彼らはそういう世界の住人なんだ。
しかも、それは彼らの持つ多彩な音楽観の一つに過ぎない。

東京ではまったく別のプログラムだもんな。

音楽に携わるものとして、
ああいう特別(に繊細)な世界観を創り出す人たちへの畏敬と感謝の念を、
大切にしたい。

私がレッスンでうるさいのも、そういう方向への憧れが強いのだと思います。

憧れ求めることは、時に苦しい。
でも憧れも求めることもしない音には
何も宿らないのだと肝に銘じよう。

自分の本番まで、またひと調整。
応援して下さる方々のために、せめて誠実な準備を重ねようと思う。

2019年11月3日日曜日

ユルンヤコブ ティム氏 コンサート

昨年12月にご逝去された河村義子先生を偲び
ご案内の通り追悼コンサートが催されます。

河村先生と親交のあった、ユルンヤコブ ティム氏(元ケヴァントハウス管弦楽団 首席チェリスト)のお声がけで、
河村先生とゆかりのあった方やお弟子さんと共に、私も参加させて頂くことになりました。

河村先生は、ピアニストとして、教育者として、
また地元大垣市において、様々な角度からクラシック音楽の普及に尽力された方でした。

大学生活などで長く地元を離れていた私に、県選抜でご一緒している松岡先生を始め、
今年の発表会でもお世話になった伊藤先生、醍醐先生、西脇先生など
たくさんの音楽仲間をご紹介下さいました。


ティム氏は、ドイツ・ライプツィヒ ケヴァントハウス管弦楽団の元首席チェリスト。
最もドイツらしい響きを残すと言われる
ドイツ最古のオーケストラの主要メンバー。

プログラムの冒頭は、J.S. バッハの無伴奏組曲で始まります。
ライプツィヒ…バッハの街の空気をふんだんに含んだ独奏。

こういう本物の音楽の香りを、ぜひ一緒に味わっていただけたらと思います。


私は、1部の最後にクーラウの3重奏 Op.119 を、1楽章のみ演奏します。

今回は、アヴェ・マリアなど親しみやすい小品もあり
また全体が長く(重く)なり過ぎないよう、比較的短めのプログラムになっています。


河村先生をご存じなくても…

フルートの音色を探している方
ビブラートを模索している方 etc…

弦楽器はヒントの宝庫です。

大好きなチェロの音色。
ティム氏の音楽と出会った時、心から楽しめるよう
今は精いっぱい準備を重ねたいと思います。

チケットは私の方まで、お声がけください。

2019年10月28日月曜日

美の行脚 第1回

こういう文芸評論が Youtube で聞けるのは、すごく嬉しい。

15"20~17"34で語られていることに、深く共感します。


時間があれば、要約をしてみたいです。

2019年10月24日木曜日

生徒さん募集 / 2019 後期

2019年11月より、新規の生徒さんを募集(若干名)します。
曜日や場所が決まっていますので、ご注意ください。
             

【個人レッスン】

場所:岐阜県瑞穂市別府 JR東海道線「穂積駅」徒歩7分、駐車場あり

月曜日 / 14:00~16:00 月1〜2回 

■火曜日 / 14:30~16:00 月1~2回
        19:15~20:00 月1〜2回 

■日曜日 / 午後 月1回

※上記以外で、日程・お時間など合う場合がありますので、ご相談ください。

☆フルートを始めてみたい方
☆良い音で気持ちよく吹きたい!という方
☆ブラスバンドなどで吹き方を悩んでおられる方(音程が合わない、良い音が出ない!等)
☆名曲集や練習曲だけでなく、レパートリーを増やしたい方

あなたのフルートライフを、ていねいにお手伝いします。

≪参考リンク≫
生徒さんの声 https://klangjapan467.blogspot.com/p/blog-page_2.html

【アンサンブルレッスン】

◆アンサンブル るる
※サークル的な雰囲気で、気軽にアンサンブルを楽しみたい方 
※なごやかな雰囲気の中、より息の合った演奏をめざしています。

土曜日 13:30~15:00 月1回 (瑞穂市 駅西会館 / JR穂積駅徒歩5分)
https://klangjapan467.blogspot.jp/p/blog-page_1.html         
     
◆アンサンブル クラング 
※集中した雰囲気の中で、しっかり楽しみたい方。中級者が対象です。
※難曲に挑戦?…というより、中級程度の曲で密度の濃い演奏をめざしています。

金曜日 19:15~21:00 月2回 (瑞穂市 駅西会館 / JR穂積駅徒歩5分)
https://klangjapan467.blogspot.jp/p/blog-page_9.html

      
詳しくは… klangjapan@gmail.com までお問い合わせください。

2019年10月22日火曜日

Clam Flute Orchestra 2019

今日は即位の礼。
天皇が皇位継承したことを、国内外にお示しになった日。

儀式にまつわる天皇陛下のお言葉や所作、
意匠を凝らした伝統衣装や高御座(たかみくら)の美しさ。

長い歴史の中で、一貫した王朝を持つ稀有な国。
他国に比べて、争いの少ない国だったからこそ育まれた高い文化。

短い儀式でしたが『これぞ、日本🇯🇵✨』
と、喜ばずにはいられない日となりました。

そして儀式が終わる頃に現れた、虹🌈
さすがはアマテラス☀️の国。
偶然…というより必然だった!と思えれば、感動も倍増です😉

*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・

さて、先日
Clam Flute Orchestra さんのリサイタルにうかがいました。

「クラム」はクラムチャウダーのクラム。
活動拠点である三重県桑名の名産、「アサリ」からネーミングされたとか。
かわゆす~💛

1年かけて丁寧な練習を重ね、リサイタルを迎える団体さんです。
そういう姿勢も、本当に傾聴に値します。


総勢15名。
指揮者ナシです。

だから皆さん、周りの音を本当によく聴いておられます。

いつもピッコロからコントラバスフルートまで、楽器紹介をされるのですが
その選曲が秀逸で、楽しい😉
(Friend Like Me フルートにも合うんだ♪ っていう発見🌟)

メンバーの個性を知って書き下ろした編曲もあって、
素晴らしいやら、うらやましいやら。

いつも新しいアイデアやヒントを頂いています。

Mさん、ご盛会おめでとうございました💐

2019年9月28日土曜日

2019年 発表会終了

2019年、発表会が終了しました。
終わったばかりの高揚感と共に、とても幸せな気持ちでいます🌹

私が一番皆さんの演奏を楽しんだ自信があります!


それに加えて
『みなさん総じて「丁寧に音を前に運ぶ姿」が感じられた』
『適当な音を出す瞬間がなく、ていねいで集中していた』
『G線の後、胸がいっぱいになりました』

…というような、声が届き
皆さんの音楽が伝わったんだなぁ、と更に嬉しくなりました。

それは、みんな各々に音楽以外の日常生活がある中で、
誠実に準備を重ねた姿、
そしてできるところまで手を伸ばす姿が、
よくよく目に浮かんだからだと思います。

他の先生方にも、皆さんの底力というものを、真っ先に褒めて頂きました。

一般には知られていない曲を、2時間半…
それでも全体を通じてお客さまにも楽しんで頂けたというのは、
皆さんの一瞬一瞬の音楽が、真に輝けるものだったからです。


私自身、生徒さんたちの中間の世代になりました。

5,60代の生徒さんたちの豊かな感性や、真摯な取り組みには
「私もそのようでいたい」と感じさせ
生きるお手本として、私たちの前を歩んで下さいます。

3,40代の生徒さんたちは、仕事も子育ても現役ど真ん中。
そんな中、音楽に向かうことで自分らしさを取り戻し、
音楽そのものの「光」が、その人らしさを更に輝かせてくれています。

1,20代の生徒さんたちは、クラシック音楽にも親しみを感じ
これから長くその文化を支えていってくれるだろう、頼もしい世代。
また、彼女たちの「素であることの良さ、委縮しない伸びやかな素晴らしさ」は
我々、オトナには真似できない財産です。


子供たちには、大人の感性の豊かさを
大人たちには、子供のもつ自然な伸びやかさを
お互いに学べる機会にもなったかな。

最後に出演者と2名の仕込み飛び入り?で演奏した、G線上のアリア。
ドイツの聖堂にいるような、心充たされる気分になりました。
「発表会」という域を越えた気すらしたのは、身びいきというものでしょうか?


生徒さんにこれだけ頑張られたら…
12月の演奏会に向けて、私も本当に頑張らないとなっ!

出演者の皆さん
そのご家族の皆さん
サポートをして下さった先生方

ありがとうございました。

2019年9月13日金曜日

2019年 発表会のご案内

第14回 フルートの会 Klang 発表会

2019年9月28日(土)13:45 開場 / 14時 開演 (16:30 終演予定)
サロンドルチェ / 岐阜市金園町2丁目4
ドン・キホーテ交差点より東へ200m 北側

地図などはコチラ↓↓↓
http://salondolce.web.fc2.com/index.html


上記のように、発表会を行います。
フルート仲間と共に、(一般には知られていないけれど)素敵な曲に出会える機会です。

どなたにも聴いて頂けますので
教室やアンサンブルに興味を持っておられる方も、気楽にのぞいてみて下さい。

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今年は、中学生4人によるアンサンブルが実現して嬉しい~💛
限られた時間での練習となりますが
仲間と音を合わせる楽しみを、まずは味わって欲しいです!
(当日出演できないMちゃん、またやろうネ🎈)

ソロで出演の方々は、今週からいよいよ伴奏合わせが始まって
音楽がどんどん花開いている感じ🌹
緊張マシマシ?…とは思いますが
ていねいな準備を重ねてきたのだから、絶対大丈夫!😊

ドップラーやピアソラ、ライネッケ、ゴダール、名曲集などを
お楽しみ頂けます。

大人アンサンブルは、まだノビシロたっぷり!😉
もっともっと「寄せて」いく楽しみを味わいたいですネ💡

全員合奏は「G線上のアリア」🎻
普段は経験することのない、20本の笛の大合奏。
👉 お客さまの飛び入りも大歓迎なので、どうぞ楽器を持っていらして下さい。
👉 8分音符が吹ければ、大丈夫です🎵

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私の教室には、発表会に参加されない生徒さんも結構いらっしゃいます😊

個人でフルートを習うのと、人前で発表するというのは、まったく別のこと。
各々の生徒さんのお気持ちを尊重し、そうあって良いと考えています。

断言できるのは、発表会に出る出ないを別として
皆さんそれぞれの歩みで、確かに前進しておられることです。

教室の皆さんのそういったお志(こころざし)に支えられ、
大きなやりがいを感じる、ワタクシ先生です。

2019年8月18日日曜日

2000人のアリア

2000人が奏でる”G線上のアリア”。

とても善き動画です。


老若男女、様々な人種、ハンディキャップの方。
心身から染み出すように歌い始める人。
耳を傾ける人たち=家族…。

なんだろう…
この曲に対する万人の本質的な共通理解。

時代を超えて、人種を超えて、各人のあらゆるバックグラウンドを超えて、
バッハのこの音楽は
永遠にかたちを変えることなく、この先も人の営みと共に歩いていく。

2019年8月15日木曜日

美しすぎる和菓子

ある雨の日に、庭の敷石を踏み外し
足首の靭帯を痛めてから(少し切りました)そろそろ3週間。
少しずつ体重を乗せながら、歩く練習をしています。

アンテナの強い人達には
「ケガしたことにも意味があるんだよー」と言われます。

あー、まぁ分かる気もする💬

どうも自分は精神的なものに引っ張られてしまうタチ。

でもケガをしたことで、そういうココロの世界から「ひっぺがされた」感があって、
むしろ気分はラクになった気がする。
生身の痛みにフォーカスせざるを得ないので。

教訓は、『ココロにとらわれすぎるな』ってことかな。

そんなわけで
夏らしいことは何もできなかったけど、ネットではとても美しい花火を見ました。

宵花火

こんなに美しい和菓子を見たのは初めて💖
色味の感覚が繊細で、なんとも好みです。(写真では色が濃く出てしまう…💦)

牡丹 / 蕊も花芯もお菓子

和菓子職人、三納寛之さんの『作品』。
SNSでも、すごくバズってるんです。(お写真はネットからお借りしています)

そしてこの方が岐阜在住の方と知り、2度コーフン!



こんなステキな感性と
その感覚を具現化できる繊細な技術。
でも一番に自分の創作に対する、譲れない愛情を感じます。

音楽と同じ…とは言え
こんな高みの境地に辿り着きたい~と、おいそれと口に出せるものではないなぁ。

2019年8月2日金曜日

H.G.シュマイザー先生のご訃報

2019年7月22日
ウィーン音大フルート科教授、ハンス・ゲオルグ シュマイザー先生(63)がお亡くなりになったそうです。

登山中の心筋梗塞…。
突然のことで、残念でなりません。

ムラマツ名古屋でのマスタークラスにおいて、
かれこれ10年ほどレッスン通訳をさせて頂いていました。


シュマイザー先生には、とても多くのことを学ばせて頂き
それらは私自身のレッスンを組み立てる上で、大切な大切な礎となっています。

先生のレッスンを受けることを励みに、頑張っている生徒さんもいました。

教室の生徒さん方が先生のグループレッスンに参加して下さったのも
ついこの4月のことでした。

毎回ハチャメチャに愉しい打ち上げを終えて
例年通り「また来年ね!」と別れ
その来年はまた来るものと疑っていませんでした。


たくさんの教えを大切にします。
先生、ありがとう!
叶わなかった Kobe Beef を天に捧げます!🐂

【関連記事】

H.-G. シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート①
https://klangjapan467.blogspot.com/2019/04/hg.html

H.G. シュマイザー氏 マスタークラス (2017)
https://klangjapan467.blogspot.com/2017/02/h-g.html

2019年6月13日木曜日

ふれあいコンサート 終了

梅雨の合間、夏日を思わせる良いお天気に恵まれて
大垣市民病院でのふれあいコンサート、終了致しました。




聴いていらした方に「フルートの音色って涼やかですね」と仰って頂き
考えてみればフルートは息の楽器であり、言わば「風の音」ですので
そんなステキなお言葉を頂けたのはとても新鮮でした。


プログラムメモ


普段音楽とは無縁の病院ロビーで、響きを立ち上げるのに少し時間を要しましたが
本番では音楽の居場所がだんだんはっきり創り出されていくのを感じることができました。

(氣の流れが変わったのかな…?と思ったりもします…。)


アンコールは「ゆりかごのうた」

想像以上にたくさんのお客様が、最後まで聞き入って下さり
私たちにとって、大きな励みとなりました。

また、アンサンブルのメンバーが平日の昼間に万難を排して本番にのぞんで下さり
このような素晴らしい共通体験をまた新たに重ねられたことは
これからの大きな糧になることと確信しています。

催しにあたりお力添え頂いた皆さま
お耳に留めて下さった皆さま
ありがとうございました。

2019年6月7日金曜日

ふれあいコンサート / 大垣市民病院

以下の通り、アンサンブル クラング の皆さんと大垣市民病院にてミニコンサートをさせて頂きます。

大垣市在住で、昨年12月に他界されたピアニスト
河村義子先生のご遺志を紡ごうとされているお仲間から、お声がけいただきました。



病院という、とりわけセンシティブな場所での演奏。
音楽の力を信じて、真摯な準備でのぞみたいと思います。
「何かよいもの」をシェアできたら、とても嬉しいです。

どなたでも聴いて頂けますので、お近くの方はぜひいらして下さい。

2019年6月2日日曜日

いつか一緒に

先日のレッスンに、ちょうちょ天使か!? 🐛👼
とにかく羽根を背負ったかわいい子が現われて

「それ、なぁに?」
とうかがったところ…


習い始めたという、3オクターブのハープでした🍒

小さなハープを背負うと、羽根のように見えたんです。。。

青山ハープさんのものだけあって、響きがとっても良くて
心癒される音色💛

いつか一緒にやろうね🎈

フルート&ハープ、最高だもんね!🌟👸🌟

2019年5月26日日曜日

闇と暗 そこに在る音

私の佳き友人が館長を務める
犬山市の岩田洗心館の設立50周年の記念イベントで、演奏をさせて頂きました。

長年に渡り洗心館とご縁のあった方々と共に、
音楽をその一つの趣向として分かち合えたことを、大変光栄に思います。


今回のお話しを頂いた時から、何もかもを自由にさせて下さるとのことで、
「光と闇」というテーマでプログラムを組んでみたい、という思いがありました。
洗心館は建築としての陰影の印象が強く、訪れるたびに心地良く思っていたからです。

そのことに加え、おそらく誰もが持っている心象としての光と闇の感覚を、音楽の世界になぞらえてみたい、と思ったのです。


人にとって、生きていくためにどのくらいの「光量」を心地よく感じるかは、人それぞれ。

そんなことを考えている時に、
さとうゆうすけさんの絵本「ノロウェイの黒牛」の世界観に共感と勇気を得て、今回のコンセプトのヒントにさせて頂きました。

(さとうさんは私の名刺をデザインして下さった方ですが、
それについてはまた改めて記したく思います。)

PCではクリックで拡大します

今回、演奏会の副題を
『闇と暗 そこに在る音』としていて、
眩しく光が射す希望の世界というよりは、むしろその逆の世界を率直に見つめてみたいと考えていました。

現実の生活にあって、人は様々な感情の中で生きていて、
例えば…孤独のさみしさや、失った者への思慕、充たされないことの苛立ち…等

普段は表立って言い表せないような感情が、きっと誰の奥底にもあることでしょう。
普段は理性というヴェールに覆われているだけで。

言葉にするとやけにナマナマしいですが、
音楽の中では、それらの感情がなんと美しく昇華されているのかと驚かされます。

『水の精 ウンディーヌ』などは、まさにそういう曲だと思います。


結局のところ、人は複合的な思いをかかえつつも、やはり光の方へ向かうようにできているのかな、と思えたことは大きな救いでした。

各人に適した「光量」というものはあるけれど、いずれにせよ音楽という型(フォルム)は、光の方を向いているのだ、という実感を得ることが出来ました。

「闇」と「暗」
その文字の中に在る「音」!

暗がりの中において音は純化され、冴えわたる…。(漢字ってスゴイっ!)
そして暗がりにいる時も、音は光の方へ導いてくれる。

今回の本番を踏むにあたって考えた一連のことです。

月とシエラ冒頭 / リハ中ボイスメモで撮ったので、かなりこもってます

一線のプロの方々には及ばない演奏だとは自覚していますし、
無傷な演奏ができたわけではありませんでしたが、
かけて頂けたお客様のお言葉には、大変報われる思いがしました。

集まっている方々はとにかくユニーク(美術評論家や建築家、陶芸家etc.)で、確固とした自分の世界を持っていらっしゃる方々ばかり。
すごく刺激的な会でした!

長くなってしまいましたが、最後までお読みくださり、ありがとうございました。

2019年5月5日日曜日

よりみち

5月の今頃の季節って、さわやかで大好き!

垂井の相川橋 今日は子供の日ですね

大型連休といっても、飛び石でレッスン他諸々あったので
遠出はしにくかったのですが

ちょこっと空いた時間にお蕎麦を食べに行ったり
カフェに寄ったりして、気分転換しています。


今日は西部中のレッスンの帰りに、カフェ・フランドルさんへ。
google map にマークしてあったので、ふらっと寄ってみました。

自家焙煎のコーヒー。
安藤雅信さんオリジナルの器や、インテリアも使い心地よく。
私にとっては静かなこともありがたく。

西部中の課題曲『マ・メール・ロワ』の譜読みの目星をつけました。
この曲、中華的っていうか、中×洋折衷で
おもちゃ箱から色々出てくる感じ。なんともカワイイ曲〜  *・゚・*:.。.*.。.:*・☆*・゚・*:.。.* 

ラヴェルは大変な子供好きだったと、今日知ったことも
なんだか嬉しかった。

2019年5月2日木曜日

令和の始まり

新元号、令和の時代が始まりました。

今日は昨日の続きだけれど、時代は新しくリセット?ですね。
季節が良いのもあるんでしょう、世間には「佳い氣」が巡っているみたい。

”令和”の出典が、あまりに美しいので、ここに残しておきたく思います。


『悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄を、しっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。…文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和の日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を切り開いていく…(首相談話より抜粋)』


若い時は目が外にばかり向かっていたけれど、

豊かな自然の変化に、人々の心の機微を重ねてきた日本人の感性について
改めて思い起こす良い機会となりました。

令和元年、おめでとうございます!


皇居の勤労奉仕に参加された生徒さんのおみやげ

2019年4月13日土曜日

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート③

先日行われた、ウィーン音楽大学のシュマイザー氏による基礎奏法講座。
参加された生徒さんの、レポート第2弾です↓↓↓


〜もう1人のT.S.さん〜

リラックスして楽器を持つ、そして無理のない楽器の持ち方(関節を感じる)等など、
 頭でわかっているつもりが、「 あ〜そうか!なるほど!…」
ほんの気持ちの角度でこんなに楽に…という瞬間がなんども味わえて、
 初心者の私には 基礎の基礎のレッスンが 有り難い貴重な時間でした。

 これからの大事な指まわりの練習は、
やはりスケールなどをこつこつ積み上げていくことしかなく、
私にとって1番苦手なところではありますが、出来た!楽しい!という瞬間を大切に、
また新たに進んでいけたら、と感じております。

*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・

〜A.U.さん〜 (個人・グループレッスン受講)

とても楽しみにしていたシュマイザー先生のレッスン。

グループレッスンでは、脱力してフルートを吹くための体操等を教えてくださいました。
早いパッセージを吹く時に、気がつくとあちこちに力が入っています

今回教えていただいた脱力体操を、練習をはじめる前や途中途中で取り入れてみます。
無駄な力を抜いて演奏できるように、じっくり、少しずつ改善していきたいです。

個人レッスンでは、長年棚瀬先生から指摘されていた左手の持ち方について教えていただきました。


今までの持ち方では小指がピンっと立っていました。
シュマイザー先生に教えていただいた持ち方にしたら、小指の突っ張りも解消され、さらに音の響きも良くなりました‼︎

素敵な響きで演奏できるよう、今までの癖をなおします。
また頑張ろうと決意できた贅沢で有意義なレッスンでした。


*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・

【関連記事】

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート①

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート②

2019年4月12日金曜日

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート②

先日行われた、ウィーン音楽大学のシュマイザー氏による基礎奏法講座。
参加された生徒さんの、レポート第1弾です↓↓↓
皆さんそれぞれ、本当に豊かで素晴らしい☆

〜Y.F.さん〜

氏のレッスンはまず、フルート抜きの身体のあり方から始まり、身体の脱力、柔軟性が、身体に無理なくフルートを吹くことができるということを説いておられました。
腕、手の脱力は難しく、手においては、フルートを触るだけで力が入るという、厄介な現象を自覚。それを克服するのはなかなか大変そうです。

その後、楽器の組み立て方、頭部管だけの口との関係。楽器の持ち方。指関節の可動を90度までにすることが、指の動きに良いということを踏まえた持ち方など、なるほどと理解しました。

また指において、氏が言われるにはアジアの人は小指に問題(注:関節が柔らか過ぎて、ふにゃふにゃ)抱えている人が多い、とのこと。まさしく私も、左小指は別人格と思うほどで制御不能なのですが、それぞれの指を鍛えることによって改善されるとのことに、ほんまかいな?と思いつつ(注: 爆笑)テレビ見ながら鍛えようとおもいました。

最後にフルートを吹くための歌口と口の関係。息の方向。kissの口。(注: 唇を横にひっぱらない、の意)スケールでの均一な音色の練習の必要性。

あっという間の2時間でした。個人的にもっとお聞きしたいなと思ったのですが、やはり人数が多いので残念ながらあきらめました。それにしても、脱力はむつかしい。
氏の問われた、Was ist Musik?を思い帰路につきました。


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〜Y.M.さん〜

まずは準備体操→フルートの組み立て方→譜面に向かう姿勢、
一から丁寧に進んでいくレッスンは新鮮でした。

今わたしは3人ほどの先生に手解きしていただいてます。
先生それぞれの表現方法があって、「ああ、これはあの先生のこの言葉に通ずる表現だなぁ〜〜」とリンクさせるのが楽しみでもあります。

①論理的に取り組む
正面を向いて中央で構えるような他の楽器に比べて、フルートの構えはかなり不自然な格好で、ゆえに力点の置き所や不自然さを自然なものに近づける努力が大切なんだと痛感しています。
それが論理的にということなのかな…。

②リラックス
肩を思いっきり上げて緊張させたあと脱力する!
かまえる手と腕は、神経の通りをなるべく妨げないリラックスした位置で!
指の丸みを感じてフルートをそわせる・収める感覚!
指(薬指と小指)の独立性を高めるエクササイズ!

緊張するのは簡単なのに、リラックスはなんと難しいことでしょう!

③アパチュア
キスするような唇をイメージして!(注: 唇を横に引っ張らない、の意)
歌口を当てる位置がもう少し下の方が良い。
歌口の穴を塞ぎすぎない。
肘に向かって吹き込むイメージ!

④what is music!
壮大な問いかけでした。
的確に音を語れるような音楽のコトバ、ボキャブラリーを豊かにする。

為になることばかりで、でも自分に取り入れることができるかは別問題なんです。
頭で理解しているようでも、本当に体感するには繰り返すしかない。
繰り返し取り組んでも、戻ってしまう…行きつ戻りつ戻ってばかり…。
そんな時間も悪くはないです。
フルートを吹くことが大好きですから。

2時間はあっと言う間で、もっとお話を聞きたい、簡単なフレーズを吹きながらの手解きを受けたいと欲求が募るばかりでした。
そんな意味での物足りなさ。
贅沢な時間を過ごさせてもらえました。

⑤自分との対話
ひとりひとりの身体の状態は千差万別で、答えは一つではないんですよね。
これからも自分と向き合っていける幸せを感じていきます。

心に響いたコトバをメモるつもりで書きました。


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〜T.S.さん〜

・フルートの正しい構え方が フルートの重さを緩和しているということ。
・頭部管への息の吹き込み方。
・膝は柔軟に  身体の芯はしっかり保つこと。
・フルートのキーを均一に押さえられるような指のトレーニング。

上記を学習した事により 基礎の大切さをしみじみと感じました。
曲を演奏するということはこの基礎を再度確認し トレーニングするところから始まる事だと思います。
今回  指のトレーニングが  私には 新発見でした。

御教授頂き  ありがとうございました。

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【関連記事】

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート①
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H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート③
https://klangjapan467.blogspot.com/2019/04/hg_13.html

H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート①

先日の H.G.-シュマイザー氏の基礎奏法講座には、
教室からも多くのご参加を頂き、ありがとうございました。

基礎奏法というものは、理にかなった自然体なフォームに積み重なっていくもの、
そして誰もが伸び悩んだ時に、これまでの身体のクセだとか悪しき演奏習慣に気付き、少しずつ修正していく、ということがテーマでした。

「分かっちゃいるけど…」
…というのが、受講して頂いた方々の本音だと思います。

名芸大 高木先生のご自宅サロン ”Pan"にて

シュマイザー先生は、姿勢や構え方のポイント・ポイントは、「モザイクの積み重ね」だと仰います。

頂いたヒントの各々をドラスティックに変化させるわけではなくて、
ほんの少しずつの調整が「最大の中庸を生む」ということでしょう。
「最大の中庸」とは、身体のバランスが最も取れた状態=パフォーマン力を最も上げる状態を言います。

「あの先生は〇〇と仰った」
「この先生は◇◇と仰った」
「あの本には□□と書いてあった」

賢明な皆さんは、このような奏法に関する情報の断片を、すでにたくさんお持ちかもしれません。

皆さん自身の知性や五感をしっかり使いながら、それらを皆さん自身で(或いは先生の力を借りながら)統合して(=まとめて)いくことが大切です、
というまとめのお話しでした。

「分かっちゃいるけど…」
一歩で良い。モザイクの一片で良い。

今日の気づきが、明日のあなたのフルート道を更に明るく照らしてくれますように…!

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次回ブログでは、何回かに分けて、この基礎奏法講座にご参加いただ頂いた方々のレポートをご紹介します♪
生徒さんの言葉の方が、皆さんにピン☆とくるかもしれません。

【関連記事】
H.G.-シュマイザー氏 基礎奏法講座 レポート②
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https://klangjapan467.blogspot.com/2019/04/hg_13.html

2019年4月8日月曜日

五感であそぶ

桜も満開になりました。

今年も、犬山祭りの初日に
友人の主催する風流なお茶会に寄せてもらいました。

『日本茶カフェ』岩田洗心館

日本茶インストラクターの中根めぐみさん監修の玉露とお菓子を、
岩田洗心館の館蔵品で味わう、という趣向。

作法とか…ちょっと…どころかだいぶ…心配ではありましたが、
そこは友人の催す会。
知らないことは聞いちゃえ、と開き直ります ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )♪


席に着く前に、先ずは好みのおちょこを選ばせてもらいました。

茶葉は、品質の良い茶葉を生産することで知られる「浜松天龍」という茶所の、希少な玉露だそうです。

1煎目。
茶葉を湯に浸して抽出されたお茶を、おちょこにひと口味わいます。


…なんという旨み、そしてまろい苦味!
だし汁みたいな、スープみたいな。
味わったことのない風味です。

2煎目、3煎目とお湯を足してもらい、味の変化を楽しみます。

お菓子は、熊本の松風。
素朴な素材の味が、鼻に抜けます。
美しいプレゼンテーションもさすが♡


そして
この茶会も今年で3度目なのでもう驚きませんでしたが、
4煎目のお茶を頂いた後、その茶葉を食べさせて頂けるのです。
ひとつまみの白ゴマだったか、鰹節だったかをあしらって、
ほんの少しのお醤油をさして。

最後まで余すところなく、本当に美味しかった。

2017年の夜山車(よやま)

なんやかやとおしゃべりに興じるうち、
会場近くには提灯を灯したよやまが集まってきました。
お囃子の音が、暖かな春風にのって運ばれてきます。

五感を仄か(ほのか)に目醒めさせてくれるような、繊細な体験をさせてもらえました。

インストラクター中根さんのセンスはもとより、
このようなお茶会を総合プロデュースする、Sちゃんの嗜みの優雅さったらない。

何もかもがさりげなく、だからこそ粋で。

5月には、この仲間と音の宴を催すことになっています。
誠意ある準備をせねば、と心から誓う。